【1】 いこまちゃん“ソロデビュー” グループ2枚目シングルのカップリング曲 異例の早さに「ウソでしょ」 乃木坂46デビュー曲から連続センターの16歳女子高生 1995(平7)年12月29日、秋田県生まれ。愛称は「いこまちゃん」。2月発売の乃 木坂46デビューシングル「ぐるぐるカーテン」でセンターに選出され、「おい でシャンプー」でも引き続きセンターを務める。特技はドラム。趣味はマンガ を読むこと。好きな食べ物は白米、漬物、煮物。153センチ、血液型AB型。 ◆AKB48グループ、カップリングソロ曲メモ AKB48では、デビューから3年がたった09年、12枚目のシングル「涙サプライズ !」に小野恵令奈(現在は卒業)のソロ曲「FIRST LOVE」が、初めて収録された 。NMB48では3枚目のシングル「純情U-19」で山本彩の「ジャングルジム」が、 5月9日発売予定の同4枚目のシングルには渡辺美優紀のソロ曲「わるきー」が 収録されるが、2枚目までのシングルにソロ曲が入った例はない。SKE48に関し ては、現在までに8枚のシングルが発売されているが、ソロの曲は1度も収録さ れていない。 5・2♪「水玉模様」 AKB48の公式ライバル乃木坂46のセンター生駒里奈(16)が、異例の早さで“ソ ロデビュー”する。5月2日発売の2作目のシングル「おいでシャンプー」のカ ップリングで、ソロ曲「水玉模様」が収録され、同日発売のAKB48指原莉乃の ソロデビューシングル「それでも好きだよ」に立ち向かう。長崎県でのPV撮影 を振り返りながら、ライバルグループAKB48と、卒業を発表した前田敦子への 思いを打ち明けた。 【2】 頑張らなきゃ  グループ2枚目のシングルで、ソロでのカップリング。ライバルAKB48グルー プではなかったスピード“ソロデビュー”。率直な感想から聞いた。 生駒 ウソでしょ、と。発表された時、メンバーみんなと一緒にいて、下に“ ごろごろ”の付いている可動式の椅子に座ってたんですけど、すぐに地面を蹴 って「さーっ」って部屋の隅っこまで逃げました。正直、自信はないです…。 でも、今後、他のメンバーがソロ曲を持ったときのためにも頑張らなきゃと思 い、一生懸命歌いました。  突然の発表に戸惑いながらのレコーディング。PVは長崎県の山奥で撮影され た。 生駒 大自然に囲まれての撮影で、うれしくてたまらなかった。今までで一番 、生き生きとしている私が見られると思います。地元の秋田県も山とか海とか 近くて、国道沿いを歩くと、海と空の境目がわからないくらいだったし。解き 放たれた感じでした。あと、実は…  少しはにかんだ後、信じられないエピソードを話し始めた。 生駒 森の中の撮影中に少し体が震えたと思ったら、何かが私の中に入ってき たんです。多分、「森の精」的なものが(笑い)。近くのお寺に水の神様がい たらしく、憑依したのかも。東京に帰ってからもテンションがおかしくて、メ ンバーにキスしたり、抱きついたり…いつもは絶対しないことをしちゃいまし た。  信じ難いエピソードだが、その無邪気な笑顔を見るに、ウソをついてるよう には感じなかった。 【3】 「語り」初挑戦  「水玉模様」は、フォークに近い昭和テーストのナンバー。現役女子高生の 彼女は、どう感じたのだろうか。 生駒 とってもかわいい曲です。片思いにも届かないような、恋の曲。昭和っ ぽい曲みたいですけど、私、テレビで昔の曲を聞いたら「あ、いいな」って思 うことありますし、この曲もすぐ大好きになりました。  間奏では、「語り」にも初挑戦。「切なくて切なくて、その思いは、水玉模 様でした」というセリフを初々しく読み上げる。今まで経験した切ない思いに ついて聞くと、急にうつむいてしまった。 生駒 好きなマンガが買えなくて切なくなったことはあるけど…(苦笑)。そう いうキャピキャピした女の子的生活とは、こんなに(両腕をいっぱいに広げな がら)かけ離れたところにいたので。でも、そういう経験がなくても、自然体 で話すことを心がけました。私はAB型なんですけど、AB型の人って、いろんな 人格になれるんですよ。  そう語る生駒のソロ曲「水玉模様」が収録された乃木坂462枚目のシングル 「おいでシャンプー」は、AKB48指原莉乃のデビューシングルと同日発売。そ の対決構図が話題になっている。 生駒 正直、「まだ(対決は)早くない?」って思いました。私たちはまだまだ 未熟なのに勝てるわけないんじゃないか、と。今まで努力してきた量も質も、 指原さんとは全然違うし…。  対決を前に弱気になっていた矢先、AKB48のセンター前田敦子が卒業を発表 。これが生駒の意識を変えた。 生駒 前田さんが卒業するまでに、「この子が私たちのライバルのセンターな んだな」って思ってもらいたいんです。乃木坂46が、本当にAKB48のライバル なんだなって。そのためには、目に見える形で結果を残すしかないんです。  生駒の顔つきが変わった。先ほどまでの子どものような笑顔とはまるで別人 の、りりしい表情を見せた。 生駒 この対決は、私達にとっての初めての“チャンス”だと思うんです。ラ ンキングっていう形で、どっちかが勝って、どっちかが負ける。そこで勝てば 、初めてAKB48さんに、少しでもライバルとして認めてもらえるんじゃないか と。 【4】 前田さんすごい  せきを切ったように、生駒の口から言葉があふれた。AKB48の公式ライバル としてデビューしながらも、相手からは認めてもらっていない…。センターと して、誰よりもその現状に歯がゆさを感じていた。  前田とは、デビューシングルのカップリング「会いたかったかもしれない」 のPVでも共演している。 生駒 前田さんはオーラがすごかった。私も、一般の人というか、ファン目線 で前田さんを見てた。同じセンターと言っても、比べものにならなかった。こ のままじゃいけないんです。  そんな重要な曲のカップリングに自分のソロ曲が入る。最後に、あらためて 、意気込みを聞いてみた。 生駒 歌う力もまだまだだし、正直、語りの部分は恥ずかしい(笑い)。でも、 このチャンスを逃したくないですね。指原さんを超えて、これからどんどん、 正真正銘の「ライバル対決」をしていきたいです!  弱音を吐いている暇はない。前田の卒業時期は未定だが、残された時間は少 ない。自然が大好きな16歳のセンターは、少し背伸びをしながらも、大きな壁 に全力でぶつかっていく。